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転職エージェント&データサイエンティストが語るAI転職市場【セミナーレポートVol.2】

2020年11月30日、「転職エージェント&データサイエンティストが語るAI転職市場」と題し、AI未経験エンジニアのキャリア戦略を、転職エージェントと現役データサイエンティストが語るセミナーが開催されました。

株式会社キャライフから代表取締役の金子勲氏と人材紹介事業部の吉野佑衣氏、そしてITベンチャー所属のデータサイエンティスト足立悠氏をお招きし、3氏の講演と質疑応答が行われました。進行を務めたのは、株式会社アイデミーのカスタマーサクセスリーダー、齋藤圭です。

vol.2では、吉野氏の講演をお届けします。

目次[非表示]

  1. 1.事例1:ベンチャー企業のRPAエンジニアの求人
  2. 2.事例2:AI自社開発企業の求人
  3. 3.事例3:金融に特化した最先端企業の求人
  4. 4.まとめ



吉野佑衣氏_株式会社キャライフ人材紹介事業部

吉野佑衣氏
株式会社キャライフ 人材紹介事業部

大学卒業後はメガベンチャー新卒紹介事業部へ入社。新卒イベントとコミット型新卒紹介の一気通貫型インサイドセールス、 新卒学生のキャリアアドバイザーとして従事。その後、株式会社キャライフに入社。現在は中途採用の人材紹介にてキャリアアドバイザー、リクルーティングアドバイザーとして従事する傍ら、声優やアイドルなど幅広く活動を行う



吉野:私は実際に、現場で求職者の方々とお話させていただいております。副業で声優、アイドルとして活動しているのですが、今回は転職エージェントとしてお話ししたいと思います。

では、実際の求人をご覧いただきながら進めます。

今回は、AI職種の求人について、3パターンご紹介します。1つ目は、何らかの開発経験が半年以上あればエントリー可能な企業。2つ目は、AI未経験でも、何らかの言語での開発経験が3年以上あればエントリー可能な企業。3つ目は、機械学習やAIライブラリを用いた開発経験、つまりAIの経験があればエントリー可能な企業です。

事例1:ベンチャー企業のRPAエンジニアの求人

吉野:最初にご紹介するのは、大手企業を中心にAI開発やビッグデータ解析など、幅広い領域でシステム開発を手掛けるベンチャー企業の求人です。AIとRPAエンジニアを募集しています。規模がまだ大きくはないものの、多国籍のエンジニアが数多く在籍しており、今後は海外拠点の設立なども視野に入れて事業展開をしているような会社です。

AIとRPAはどう違うのか簡単に説明します。AIは人間の行動パターンを学習したり、人間のように大量の情報を分析したりする技術で、出力される結果や動作は変わっていくものです。一方RPAは「ロボティック・プロセス・オートメーション」の略で、人間が事前に指示した作業を自動で実行する技術で、動作がその都度変わることはありません。

AIの方が便利には感じられますが、実際の現場では決められた作業を繰り返す事務的な作業が多いので、RPAで業務を自動化する需要は高いのです。そのため、このRPAエンジニアの求人はレアであると言えます。

ただし、この企業のメインはSES事業ですので、その一環としてAIに携われるような案件であって「絶対に携われる」というわけではなく、運の要素も少しある、といった程度です。とは言え、そこで開発経験をしっかり積めば、今後一気にAIに携われる可能性が広がります。開発経験が半年以上あればエントリーできるので、この先AIをメインにやっていく、第一段階、ひとつのステップとして考えても良いかと思います。

給与は経験によって異なりますが、およそ年収350~750万円です。後述の2社と比較するために覚えておいてください。

事例2:AI自社開発企業の求人

吉野:2つ目の事例は、AIは完全に未経験でも問題ありませんが、何らかの言語での開発経験が半年以上必要という企業の求人です。募集しているのはAIの自社開発ができる人材となっています。

東証JASDAQ上場企業の連結子会社で、自然言語処理のAIエンジンの開発、販売などを事業内容としています。利用シーンとして挙げられているのは、コールセンター業務やヘルプデスクなどでの文書処理、電子書籍の翻訳など、複雑な解析を必要とするような部分です。会社の規模は、社員数10人程度となっています。

何らかの言語での開発経験が半年以上あればエントリーできますが、入社後はPython、JavaScript、Javaを使って、AIソリューション設計構築やアルゴリズム設計の開発などに取り組むことになります。

もし、開発経験が3年以上に満たない方でも「AIでビジネスを変えていきたい」という方で、大学院でディープラーニングを学んだなど、ポテンシャルを感じられるような方であれば選考対象となるようです。ただし、コーディングしかできないとか、設計のみです、という方は対象外となります。もちろん、要件定義から設計、コーディングまですべて一貫してできるような方は、書類選考は通りやすい企業様かと思います。

AI自社開発の会社のため、確実にAIに携われるのが1社目の企業との違いですね。それもあってハードルが少し高くなるので、年収は上がります。最初の例は年収350~750万円でしたが、こちらは450~800万円となり、比較するとスタート額で100万円、最高額で50万円の差が出ています。

事例3:金融に特化した最先端企業の求人

吉野:3つ目は、創業30年の東証二部上場、フィンテック、金融に特化した100%自社内勤務の企業の求人です。アーキテクト部門を強化し、自社システムの改善や開発の標準化、技術支援などを進めています。

金融部門に特化しているものの、エンジニアとしてAIに携わっていきたい方にとって、常に新しい技術を追求できるのは面白いのではないでしょうか。今話題のペーパーレス化に関しても、こちらの会社が提案した新技術をお客様に取り入れていただいた実績があるなど、最先端を行く大企業です。

応募条件としては、機械学習やAIライブラリを用いたソリューションの開発経験など、AIの開発経験が必要となりますので、前述の2求人と比べるとかなりハードルが上がるイメージですね。年収もスタートが500万円からとなり、2例目とは50万円の差がついています。

まとめ

吉野:エンジニア未経験の方がAIに挑戦するのはどうしても難しい部分があります。今回ご紹介した3つの事例から、何らかの言語で開発経験に携わり、経験を積んでからAIに取り組むことで、確実に年収を上げていくプランを見ていただけたかと思います。

金子:求人はいろいろありますが、現状では、何らかの経験が必要なパターンが多いです。我々エージェントの立場から言えるのは、今やりたいことだけではなく、将来何を実現したいのか、目標をしっかり立てましょう、というところですね。AIエンジニアになることがゴールではなく、何をしたいのか、そこをぜひ作ってください。

情報収集をすると、未経験なりに何をすればいいのか、ある程度指標が立つのではないでしょうか。今回ご紹介した中で、例えば「フィンテック×AI」なら、何をやっておけばいいのか、どういう経験を積んでおけばいいのかなど、具体的に戦略をもってキャリアを作れば、やりたいことを実現できる道に繋がっていくのではないかと思います。

齋藤:ありがとうございました。非常に具体的に、イメージが湧くようにお話いただきました。皆様も今回のお話を参考に、段階的かつ戦略的にキャリアを考えるきっかけにしていただけたら幸いです。

vol.3に続く


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