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【AI活用事例】AIによるEV用モーター 設計の最適化

「AIの活用」という話題においては、膨大なデータを元にIT企業におけるマーケティングの最適化事例がよく取り上げられますが、一見ITの領域から縁遠いように見える製造業や建築などの分野においても着実に活用事例が増加しています。

製造業におけるこれまでのAI活用

製造業でよくあるAI活用としては、工場における生産工程の改善・効率化があります。各種のセンサーを設置して生産工程におけるデータを集めることで、不良品が発生するタイミングを予測するなどして、生産効率を上げていきます。

例えば生産工程においてセンサーを設置し、機械の温度や電圧、モーターの回転数をはじめとする数百種類のデータを計測します。それらを元に人工知能モデルを学習させ、それによってリアルタイムで得られたセンサーデータをもとに、製品の品質を予測できるようするのです。

製品品質の予測事例としては株式会社 日立製作所のAI予兆診断があります。こうしたデータは品質の予測のみならず、製品そのものの設計にも役立てることができそうです。

EV用モーターの最適設計

株式会社明電舎と北海道大学は2012年から続けてきた共同研究により、AI(人工知能)を用いたトポロジー最適化手法(NGnet法)でEV用モーターの最適設計を支援するプログラムを2018年に開発しました。

近年世界中で普及が進んでいるEV用モーターは環境面への配慮により省エネ・高効率が求められています。設計支援プログラムはEV用モーターの最適なローター形状を自動探索し、設計することができるようになるためその効率を向上させることができます。

設計支援プログラムとは

設計支援プログラムは、EV用に多く使われるローター内部に永久磁石を埋め込んでいるモーターの設計を支援します。従来磁石や部品の配置は設計者の経験やシミュレーションと実験データを基に決定していました。AIを用いることで最適な形状を自動かつ高速に求めることができるようになり、工数を大幅に削減することに成功しました。

今回の研究ではNGnet法の確立と実際にモーターの設計に適用した場合の有用性を確認したようです。既存の最適化手法では、最適化結果に多くの空隙ができてしまうため実用に耐えられませんでした。そこで材料が細かく分離しないNGnet法を開発し、実用可能な形状を得られるようにしました。

形状の変更も容易に

また、AIによってモーターの主要な特性(トルクやトルクリップル)だけではなく、モーター設計の際に必要なエネルギー損失や強度も考慮し、自動でローターの最適形状を得ることが可能になったそうです。製作可能な形状にするための手直しには、モーター特性に強く影響するため変更してはいけない部分と、あまり影響しないため、変更してよい部分があります。設計者にこれらが分かるように可視化することで、形状の修正が容易になりました。

今後の方針

明電舎は今回開発した設計プログラムを用いてEV用モーターをはじめ、各種モーターの設計開発を積極的に進めていく予定です。

参考:
明電舎 | AIを用いたトポロジー最適化手法によるEV用モーターの設計支援プログラムを開発しました
Response | AIがEV用モーターを最適設計、明電舎と北海道大学がプログラムを共同開発


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